今回の「八つ墓村」ロケ地巡り旅は、岡山県内のほとんどのロケ地をカバーするために、3日間の時間をたっぷりと用意している。
ロケ地に着いた後は、YouTube用になるべく映画と同じアングルで撮りたいため、そのシーンを見ながら撮影する。
そんなことをしていると、あっという間に時間は過ぎていってしまうのだ。
午後2時を過ぎていたが、今のところスケジュール通りに進んでいた。
次の目的地は、今回のロケ地巡りの中でもハイライトの一つであり、かつ劇中でもとても印象深い場所だ。
劇中では主人公の実家「多治見家」として使われた「広兼邸」だ。
実際に「広兼邸」はかつて、この地域の豪商・庄屋が構えた屋敷だった。
「多治見家」も八つ墓村の中では一番の地主ということで、その肩書きやロケーションにふさわしいロケ地が選ばれた。
🎬 八つ墓村広兼邸岡山県高梁市ロケ地の詳細を見る →広兼邸は観光スポットでありながら、そこに至るまでの道は結構細く、運転に慣れていない人だと少し不安かもしれない。
しかし、あまり発展していない中国地方の田舎を進むのは、目の保養にはうってつけだった。
広兼邸の看板を見つけ、しばらく走ると山影から徐々に広兼邸の姿が現れた。

思わず「大きい!」と声が漏れてしまった。
それほど大きく感じたからだ。
実際は下から見上げる様な形で、その広兼邸の全貌を見たため、より大きく感じたためかもしれない。
映画の中でも同様のアングルで広兼邸を捉えている。やはり下から見上げる方が、より大屋敷のイメージがつくのだろう。
映画と全く同じ形をした、多治見家こと広兼邸に早速感動しつつ、正面にある駐車場に車を停めた。
駐車場が完備されており、近くには公衆トイレもある。

広兼邸は山の中腹に位置しているため、入り口から結構な勾配を登らないといけない。
その入り口も映画に登場している。
映画と比較しても様子がほとんど変わっていない。


この急な坂を登らないと入り口に辿りつかない。
バリアフリー対策のエレベーターなどもないから、足腰が弱い人には少しキツイかもしれない。
劇中には存在していなかったが、取り外し可能な手すりが途中からついていた。
入口で料金を払い中に入る。
大人400円 小人200円。
入り口に貼ってあった張り紙。ロケ地ツアーなるものをやっているようだ。

広兼邸がある吹屋地区は「ベンガラ(酸化鉄を主成分とする赤色顔料)」の産地として栄えた町で、広兼邸の当主・広兼氏はベンガラの原料となる「銅山経営」と「小泉銅山」の硫化鉄鉱採掘、およびベンガラの製造・販売で財を成した豪農・豪商だった。
ベンガラといえば、この周辺の家屋はベンガラ色のものが多い。街並みはその土地の歴史を写す鏡だ。
高台にあることもあり、広兼邸からは長めの良い景色が。

母屋は入ることができなかった。

下から見上げると、かなりの大豪邸だが、実際に中に入って見ると思ったよりは広くない。
山の中腹ということもあり、十分に土地を取ることができなかったのではないか。
とは言っても、母屋、離れ、蔵など数棟が土地の中に存在しているほどだ。


入り口に掲載されていた、2021年公開の映画「燃えよ剣」のポスター。
どうやら広兼邸や周辺の吹屋町でロケが行われたようだ。

ちなみに映画「八つ墓村」では、多治見家の外観として使われており、中はセットである。広兼邸内でロケは行われていない。
映画を見ると、セットの方が実際の広兼邸より広く感じる。
映画のラストシーンでは、この広兼邸に模した建物を燃やすシーンがあるが、実際に鳥取県で建物を建てて燃やしたのだ。
そのロケ地は、また別で紹介しようと思う。
1977年版の「八つ墓村」以外にも、稲垣吾郎版、吉岡秀隆版、東宝版の映画で確認できている。他にもあったかな?
入口では、「八つ墓村」のファンだろう、受付の人にその熱い想いを語っている人がいた。

ちなみに広兼邸の近くにある吹屋地区では、他にロケが行われている場所がある。
広兼邸での滞在もそこそこにして、次のロケ地ポイントへ向かうことにした。

